【格闘技】パンチドランカーって何?わかりやすくまとめてみた!
皆さんはパンチドランカーという言葉をご存知ですか?
頭部へ衝撃を受けることで発生する脳震盪などの脳への反復する傷害で、脳変性により認知症に似た症状を持つ神経変性疾患です。
主にボクサーや殴り合う競技、今では剣道やアメフト・ラグビーの選手にも確認されているパンチドランカーについてまとめていきます。
パンチドランカーとは
正式名称:慢性外傷性脳症
慢性外傷性脳症(まんせいがいしょうせいのうしょう)とは、頭部への衝撃から生じる脳震盪などの脳への反復する傷害が原因となり、脳変性による認知症に似た症状を持つ進行性の脳症をきたす神経変性疾患。
最初にボクサーで見出されたことから俗にパンチドランカーと呼ばれており、他にもパンチドランク症候群、拳闘家痴呆、慢性ボクサー脳症、外傷性ボクサー脳症、慢性ボクシング外傷性脳損傷などの別称がある。
症状
軽度な外傷性脳損傷を繰り返し受けてから数年から数十年経って、記銘力低下、易攻撃性、錯乱、抑うつ状態などの認知症症状を呈する。
これらの症状が悪化することによって社会生活だけでなく、日常の生活でさえ著しく困難になる場合もある。
アルツハイマー病やパーキンソン病などとの鑑別が困難なことが多い。
具体的な症状は以下の通りであるが、同様に脳の器質的障害に起因する認知症の症状などにも類似した各種障害や人格変化が現れることが往々にある。
- 頭痛・痺れ・身体の震え・吃音(どもり)・バランス感覚の喪失
- 認知障害(記憶障害・集中力障害・認識障害・遂行機能障害・判断力低下・混乱等)
- 人格変化(感情易変、暴力・暴言、攻撃性、幼稚、性的羞恥心の低下、多弁性・自発性・活動性の低下、病的嫉妬、被害妄想等)
ボストン大学医学部のロバート・キャントゥらによる研究では、慢性外傷性脳症の重症度について4段階のステージを設定している。
詳しく
頭部に強い衝撃を繰り返し受けることがパンチドランカーの危険因子になると一般的には考えられているが、頭部に衝撃を繰り返し受けている全てのアスリートが発症しているわけでは無く、2005年ごろから本格的な研究が始まったばかりの疾患ということもあり詳しいことはまだ判明しておらず、遺伝の可能性や被曝の程度など様々な研究調査が続けられている。
格闘技におけるダウンは、いわゆる脳震盪が最大の要因である。
「震盪」とは、激しく揺り動かす・激しく揺れ動く、という意味で、脳震盪とは脳が頭蓋内で強く揺さぶられることを指す。脳震盪により、大脳表面と大脳辺縁系および脳幹部を結ぶ神経の軸が広い範囲で切断などの損傷を受けることで、ダウンが起こる。
ボクシングは他の格闘技と比べて頭部へダメージが集中するためパンチドランカーに陥り易いとされていて、ボクシングをはじめてから平均して15年後ぐらいに発症する選手が多く、ボクサーの約20%が患っていると言われている。
実際2015年1月30日に発表された、米国クリーブランド・クリニックを中心とした研究グループが4年間に渡って収集分析した研究結果でも「ボクサーは総合格闘家と比べて、年齢にかかわりなく全般的に結果が悪く、ボクサーの脳容量は総合格闘家よりも小さく、知的に後れを取っていた」と実証された。
アルバータ大学が2015年11月に発表した、試合後の選手が義務付けられているメディカルチェックの10年分、総合格闘家1,181人、ボクサー550人を対象にしたメディカルチェックを再調査した結果でも、切り傷や捻挫などの軽症を負った選手はボクサーの49.8%に対して総合格闘家が59.4%と上回ったが、脳震盪や失神、骨折や目の損傷などの重症を負った選手は総合格闘家の4.2%に対してボクサーが7.2%と上回り同様に実証された。
その理由については、ボクシングは攻撃が許されている範囲が頭部と胴体に限定されているため、ルール的に頭部へダメージが集中しやすい構造となっており、関節技やローキックなど頭部以外へダメージが分散される他の格闘技よりも頭部のダメージの多くなっていることや、特にプロボクシングは勝利のために相手をノックアウトすることを狙う格闘技であり、興行という観点からも派手なノックアウト勝利を至上とする風潮が根強いためノックアウトを奪いやすい頭部への打撃が多いこと、ボクシングは試合時間(ラウンド数)が他の格闘技より長いためダメージが蓄積しやすいこと、などが指摘されている。
ボクシング、空手、キックボクシング、総合格闘技、プロレスなどの格闘技選手に限らず、競技中に激しい衝突が起きるラグビー、アメリカンフットボールなどの選手、落馬事故によって頭部への受傷を経験した競馬の騎手、またスポーツ選手以外にも、爆風で飛ばされた兵士、家庭内暴力の被害者、ヘッドバンギングの経験者などにもパンチドランカーの症状が見られることがある。
予防方法
パンチドランカーを予防するには、第一に脳への衝撃を極力避けることです。スポーツをしているとなかなか難しいことではありますが、正しい防御方法を身に付けて頭部を守るクセをつけておくことが大切です。
ボクシングでは、試合の時よりもスパークリングなどの練習のし過ぎでパンチドランカーになるといわれているので、練習の時から回避力を高めるトレーニングを行うと良いといいます。
スパーリング時はしっかりと「ヘッドギアの着用」「大きめのグローブの使用」など試合ではできないことではあるが練習時だけでもこのような対策をとる事も大切です。
ヘッドギアやグローブの中身はウレタンや衝撃を抑える材料などがあるのですが、使用を続けると弱くなってきます。
ですので、定期的に買い換えることも大切です。
adidas ヘッドガード FLX3.0 スピード //アディダス ヘッドギア ボクシング キックボクシング スパーリング 送料無料 価格:8,490円 |
アディダス adidas FLX3.0 スピード100 ボクシンググローブADISBG100 FLX3.0 価格:5,500円 |
あとは定期的に脳室拡大および白質の瀰漫性萎縮脳などについて脳の検査を受けることで症状の悪化を防ぐことができます。
また、周りの人が少しでも異変を感じた場合には引退に導くなどの気遣いが大切です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
🔻オススメ プロテイン🔻